老いの何だか切ない日々のポエム画廊喫茶

朝起きて今日一日が始まるコーヒーを淹れるときめき。残りの人生、毎日全力投球。

寒戻る床に入り来る猫の鼻


 猫のひげ立派に見えて冴返る
 寒戻り一気にすするうどんかな
 寒戻りピリリときめき感じけり
 寒戻り喉に焼芋つまりけり



 冴返るコーヒーの香の尖りけり



 寒戻る餡子を舐めたるスプーン


柊にさえかへりたる月夜かな 内藤丈草(江戸時代の俳人)
立春大吉雪國に雪ふりしきる 長谷川櫂
音なしに春こそ来たれ梅一つ 召波


けっこう季重なりに無頓着で詠んでいますよね。季重なりを楽しんで伸び伸び詠むのも良いんじゃないかと。(^^♪
 (ノ´∀`*) 昨夜は、二度寝して3時間ほどで目が覚めてしまい、夜中に起き出してしばらく起きていたのだけど、小さな計量カップで飲んだ養命酒でまた眠くなり、寝てしまいました。
頭のぼんやりが少しマシになりました。
今日は寒い一日のようです。


 寒戻る二度寝してもまだ寝足らず

ぼんやりと早起きの頭に春来る


  春立つや耳奥に若き日の音
  春立つや耳奥にゲーセンの音
 19歳の時、クラスメイトだった親友のアパートに田舎から布団と身の回りの物を詰めた段ボール箱を1つ送って転がり込みました。以前にも書いたことあるのですが、今朝方に夢うつつに思い出してから眠れずで、5時間ほど寝たからと起き出しました。
 友が住んでいたのは西武新宿線の下井草だったか、上井草でした。下落合、上落合という駅もありました。その頃の西武新宿駅は田舎にあるような小さな駅でした。現代の駅は写真等でしか見ていないけど、びっくりするほど大きくなっていますね。


 いろんなことを思い出します。
俳句にした「ゲーセン」は、東京で初めてのバイト先でした。
持っていたお金ももうわずかになって来て、どこか働くところを探さなければと思って、歌舞伎町のコマ劇場の辺りを歩いていて「アルバイト募集」の張り紙をドアに見つけて、ドアを押したのです。
その前に、公園のベンチに誰かが置いて行ったスポーツ新聞を広げて、求人広告の所を読んで探したりもしました。何だかいろいろ怪しい求人もありましたね。
ベンチに座っていると、「自衛隊に入りましょう。衣食住に不自由しませんよ。」と勧誘してくるおじさんに出会ったこともあります。その頃、「自衛隊に入ろう」というフォークソングがちょっと話題になっていましたが勧誘の歌ではありません。
友も勧誘されたことがあると言っていました。田舎の友だちやクラスメイトの中に何人か自衛隊に入った子もいます。中学の時、同じ席だったとても勉強のできた仲の良かった隣村の子は後に防衛大学に進んだと聞きました。今、どんな暮らしをしているのだろうと思います。古銭を集めるのが趣味で、袖にいつも古銭の臭いがしてるような、ちょっとお爺さんくさい中学生でした。
価値のわからない僕は家にあった古銭を上げたのですが、後に上げた中に銀の貨幣があったのを知りました。


 横道に逸れました。
ゲーセンでは、建て替えが決まるまでのわずかな半年ほどのバイトでしたがいろんなこと思い出します。一緒に働いていた人たちや来る客、上司など。バイト仲間は同じくらいの年齢で、男は僕を入れて3人で女性も3人。女性は両替などする、こじんまりとしたカウンターの中に座っていました。休みなく夜も、ほぼ一日中開けてる店で、僕は朝から夕方で、仕事はゲーム機にお金が詰まったりした時に鍵を開けて直したり、拭いたりするのが主でした。上司というか責任者も朝晩と入れ替わっていましたね。
オーナーは別に居ました。それを知ったのは建て替えのため一旦、閉める時、どこかの高級中華料理屋にみんなを招待してくれた時に初めて見ました。それまでに一二度、店にチラと顔を見せたことがあったようなくらいの記憶のおとなしいオーナーでした。齢をとってからの子か、店に小学一年生くらいの子がときどき来ていて、女性店員から「オーナーの子よ。」と聞いて知りました。この子もおとなしい子で、何故かゲームはせずに僕の傍に来て何か人懐っこく話しかけて来るのでした。
友だちがいなかったのかな?後から思い浮かべるに、顔がそう言えばお父さんに似てるなあと思ったのです。


 夜の部で働いてる女性は2人いて、店では女性は制服があり、同じ服、ズボンのため初めのうちは、1人の女性の変身に気づきませんでした。
          つづく



  立春や奥歯で齧るアーモンド
 起き出してすぐに濃いお茶を淹れて目覚めに食べた大福です。
アーモンドが突っ込みにくかったけど、中に押し込んで齧りました。でも、あんことの食感は柔らかめのクルミやカシューナッツの方が合うと思いました。


 ここまで書いてくたびれました。
朝ごはんにします。