老いの何だか切ない日々のポエム画廊喫茶

朝起きて今日一日が始まるコーヒーを淹れるときめき。残りの人生、毎日全力投球。

即興詩「冬の朝のコーヒー」

顔を洗って コーヒーを淹れた
大きめのカップに たっぷり
そして トースト一枚
バターを塗れば良いのだけど
バターを切らしてる


若い頃に喫茶店でよく食べた
その頃の思い出がいつもある
トーストのほどよい焦げに
焦げすぎた 苦みに


早起きの寒い朝
冬の朝のコーヒーは欠かせない
冬はコーヒーが美味しい
今朝は十九の頃を思い出している
秋も終わりの頃だったかも知れない
転がり込んだ友のアパートで
呑気に日々を過ごしてた
ポケットの金が無くなるまで
そんな時 パチンコをして
出た玉で交換したレコード
聴いたこともないけど
名前もジャケット写真も
初めてのレコード
今も聴くたびに
その頃のことを思い出す
でも もう友は居ない




『今日までそして明日から』吉田拓郎