老いの何だか切ない日々のポエム画廊喫茶

朝起きて今日一日が始まるコーヒーを淹れるときめき。残りの人生、毎日全力投球。

もう少し生きてゐたくて寒卵


 むなしさをコツンと割るや寒卵


  待春や懐かしさ沁む玉子丼

 子どもの時、初めて食べた丼が玉子丼でした。
小1の冬休みだったと想い出します。
いつも一緒に遊んでた面倒見のいい小6のガキ大将に誘われて町に出かけました。「120円あったら食堂でご飯を食べて、デパートの屋上遊園地でちょっと遊べる。」と言う誘惑に、祖母にねだって120円もらったと思います。
他に近所の子2人と4人でバスに乗って、滅多に行かないデパートのある一番の町へ出かけたのです。
名前はインパクトがあったから今も思い出します。「びっくり食堂」という名の小さな大衆食堂でした。店に入った時から漂って来た食堂独特のいい匂いを今でも思い出します。
玉子丼は、60円ほどだったと思います。
屋上遊園地の乗り物は、ほとんど10円だったと思います。
その頃のことが懐かしくて、たまに玉子丼を作って食べます。


 先日、ユーチューブでフォークソングを聴いていたら、アルフィーの坂崎幸之助と北山修の新春対談を見つけて、ふと聴き入ってしまいました。


◆THE ALFEE 坂崎幸之助 × きたやまおさむ 令和6年新春対談 3/4 2024/01/05 「むなしさ」の味わい方 儚さに美を感じる 無常 もののあはれ カール・ブッセ 山のあなた 北山修
 僕が「むなしさ」を感じるようになったのは中学生の時でした。そして、中学の音楽で習った「雪の降る町を」がすぐに好きになり大人になっても一人でよく歌っていました。
3番の歌詞「誰もわからぬ我が心 このむなしさをこのむなしさを 」が胸に響きました。
「悲しくてやりきれない」はレコードを買ったと思います。はしだのりひこ&シューベルツの「風」もむなしい風が吹いていますね。よく聴きました。
17、8歳の頃、何気なく入った町のレコード屋で串田アキラの「からっぽの青春」というタイトルに惹かれて買って帰ってさっそく聴きました。
「むなしい むなしい」と強烈に叫んでる歌でした。串田アキラのデビュー曲だったと思います。今はアニメソングで有名ですね。B面の「サムじいさん」も好きで聴いていました。綿畑で働きつづけてやがて年老いたおまえの頭は綿のように白くなった」といった内容の歌詞だったと思います。
 永島慎二の、どこかむなしい私小説的漫画に夢中になった時期があったけど。むなしい気持ちになることで明日を夢見てた気がします。

雪の降る街を / 高 英男 & ダークダックス