老いの何だか切ない日々のポエム画廊喫茶

朝起きて今日一日が始まるコーヒーを淹れるときめき。残りの人生、毎日全力投球。

コロボックル

昼寝覚めコロボックルがあちこちに姿見せてはすばやく隠る


小5か、小6の時に図書室で「だれも知らない小さな国」佐藤さとる著を借りて帰って、夢中になって一気に読んだ。
すると、コロボックルが部屋の隅に現れてはすぐにサッと隠れる日が続くようになった。いたずらっ子のように物陰に現れ、見るとサッと隠れてしまう。
実際にコロボックルがはっきりと見えるんじゃなく、サッと走る残像というか「陰」が見えてしまうようになった。
この本を読んだ影響なのだけど、それは面白く楽しいものだった。幻影を見る幻覚みたいなことが起きていたのだと思う。
同じ経験をした子たちは多いと思う。
それだけ夢中にさせた「だれも知らない小さな国」ふきの葉の下の小さな神様コロボックル。
この現象は、出て来る回数は減つたけど二十歳ころまで見えた。二十歳過ぎてからは、まれに見えたけど、だんだんといつしか、もう全くコロボックルは出てくれなくなった。
でもアイヌへの思いはずっとある。コタンの村に、萱野茂さんに会いに行きたいと思いつつ、果たせなかったけど。