老いの何だか切ない日々のポエム画廊喫茶

朝起きて今日一日が始まるコーヒーを淹れるときめき。残りの人生、毎日全力投球。

夢屑


朝 目が覚めるまで
寝返りを 幾度うつだろう
寝返るたびに 夢を見る


つづきを見たいと思う夢は めったにない
見たいと思う夢にかぎって
あれ どんな夢だったろうと思い出せない
昔は見たことないのに 怖い夢も見る

時代のせいかも知れない


子どもの頃によく見た
空を飛んでる夢は 見なくなった
いくつの頃まで見てただろう…


嬉しい夢は レストランで
好物を目の前に出されたとき
でも さあ食べようと
口に運んだところで目が覚める

いつも決まって…


浅い眠りの夢は
朝のコーヒーに
たちまち消えてゆく
かき回すカップの中で
いくつもの 夢屑が
クルクル クルクル

溶けてゆく